富士登山で想定されるリスク

ガイドが付いていても絶対安全ではありません。

ガイドは、できる限りリスクの低減に努めます。しかし自然に踏み込む以上、リスクをゼロにすることはできません。絶対安全は約束されないことから、お客さまご自身が、前もって様々なリスクを知っておく事はとても重要なことであり、ガイドはそれを伝える責任があります。重たい内容ではありますが、一読をお願いします。

噴火

富士山は火山ですので噴火をする可能性があります。火山観測網が整備されていますが、確実に予知され登山者が噴火を回避できる保証は、残念ながらありません。2014年に噴火した御嶽山のように、小規模(生活圏内に影響が少ない)といわれるような噴火であっても、「登山者」にとっては命にかかわる重大なリスクになります。

突然死

登山中に心臓発作(心筋梗塞)が起きた場合、まず助かりません。AEDがそばに無いことが多く、また病院までの搬送に時間を要するからです。心臓突然死は登山の3大死因のひとつであり、近年、目立って増えています。高血糖、高血圧、高コレステロール、狭心症をお持ちの方がそのリスクが高いと言われています。

雑踏災害

富士山、特にご来光の時間帯の頂上付近は、とても混雑します。そのような時に、何らかのアクシデント・パニックが起きた場合、将棋倒しのような「雑踏災害」が起きる可能性があります。

夏山では雷が発生しやすく、ガイドは天候予測をし雷リスクが減るように心掛けますが、100%ではありません。富士山の登山道は殆どが森林限界(木が生えていない)で開けているところが多く、身を隠すことは困難で、落雷事故がたびたび起きています。

落石

自然発生するものと人為的に発生するものがあります。ルート上はどこでも落石の危険があり、落石事故がたびたび起きています。また自分が落石を発生させないように注意しなければなりません。

高山病

ガイド登山中は、高山病にならないよう最善を尽くします(呼吸法などのレクチャーを行い、また適切なペースで歩く)。しかし、これまでの経験では、お客さまの5人に1人程度は低酸素に順応できず、高山病症状(吐き気・頭痛)を訴えられます。これは「体力」とは関係なく、「寝不足などの体調不良」や「体質」によるものです。稀ですが、重症化し肺水腫や脳浮腫になり、命を落とすことがあります。

その他、想定外の事象

大地震、大崩落、山体崩壊etc